2014年の『HEAVEN & EARTH』以来7年ぶり、クリス亡き後の初めてとなるアルバムです。その間もいろいろなプロジェクトを立ち上げていたから、もうそんなになるのか… と時間の経つのが早いこと。先のArc of Lifeという活動をはじめた若手イエス・メンの活動に触発されたのか、本家が再び始動。プロデュースはスティーヴ・ハウが行なってます。イニシアチブを握ったス ティーヴ色が強く、今までにないぐらいヴォーカルのキーが低い(笑)。そしてクリスの後任として、その重圧にも耐えながら、クリスっぽいベースを奏でる ビリーのがんばりが凄まじいばかりです。若手が集まって制作されたArc of Lifeなんて、その反動だったんじゃないでしょうか?とってもイエスっぽかったのが皮肉でしたけど。
今回初めてサラウンド版も制作され、かつて70年代のサラウンド・ミックスと違い、本人たちがリアルな形で音場が再現してくれたアルバム。音があっちこっ ち飛び回らないのが期待はずれでしたが、基本は自然なステレオ。しかし時としてハッとさせられるコーラスが背後から飛び出てきてビックリします(笑)。また、ヴォーカルの分離が、このバンドの売りにもなっていたコーラスが生々しく響いてきました。う~ん、やっぱりスティーヴの低音コーラスが異質(笑)。